はじめに
一時期、米国を中心に海外株式投資を行う個人投資家(いわゆる西学アリ)が流行していましたが、今では日本株に投資する個人投資家を指す「日学アリ」という用語も定着しつつあります。多くの人の予想とは異なり、日本の主要な拠点都市の不動産相場は現在右肩上がりに上昇しています。株式と同じように日本の不動産市場に投資できる商品である「J-REIT(ジェイ・リート)」とは何か、J-REIT投資のメリットと主要な商品について見ていきたいと思います。
1. J-REIT(日本版不動産投資信託)とは?
日本の不動産投資信託(REIT)は米国のシステムに類似しており、日本の大企業も市場に参入しています。2023年現在、日本には41のREITファンドが存在し、アジア最大の不動産投資信託ファンド市場を形成しています。世界全体で見ても、米国に次ぐ第2位の市場規模を誇っています。
2000年に日本政府は「投資信託法」を「投資信託及び投資法人に関する法律」に改正し、投資信託が集めた資金を不動産投資に使用できるようにしました。これにより、日本における不動産投資信託の法的地位が確立されました。
東京証券取引所に上場している主要なREITには、以下のようなものがあります。
- 日本ビルファンド投資法人 (NBF)
- ジャパンリアルエステイト投資法人 (JRE)
- 日本プロロジスリート投資法人
- 野村不動産マスターファンド投資法人
これらのREITは、オフィスビル、商業施設、物流施設、居住用不動産など、様々なセクターを網羅しています。これらのREITのパフォーマンスは、JAPAN-REIT.COMやJ-REIT.jpのようなポータルサイトで追跡・確認することができます。
2. J-REIT投資のメリットとは?
日本の不動産投資信託(REIT)に投資することには、以下のようないくつかのメリットがあります。
- 市場へのアクセス性: REITを利用することで、投資家は直接不動産を所有する形では実現が難しい、多様な不動産資産ポートフォリオにアクセスできるようになります。
- 流動性: 実物不動産とは異なり、REITは証券取引所で取引されているため、いつでも株式のように売買でき、投資家に高い流動性を提供してくれます。
- 不動産所有の代替: REITは、不動産を自ら管理したり、直接固定資産税を支払ったりする負担なく不動産に投資する方法を提供します。
- 高い配当利回り: 一般的にREITは高い配当利回りを提供するため、投資家に安定したインカムゲイン(収益フロー)をもたらすことができます。
- 少額からの投資が可能: REITへの投資は比較的少ない自己資金から始められるため、多様な投資家にとってアクセスしやすくなっています。
日本銀行(BOJ)という強力な支援者が存在することも、J-REIT投資の魅力度を高める要因です。BOJは上場株式への投資規模を拡大し続けています。2020年の新型コロナウイルスのパンデミック危機の際にも、REITの買い入れ規模を拡大しました。現在の日本国債の低い金利を考慮すると、BOJによる上場株式やREITの投資規模がさらに拡大する可能性は高いと言えます。
J-REITの特長的なメリットとして、「負ののれん」を分配可能利益から除外できる制度が挙げられます。例えば、あるAというREITがBというREITを割安で買収したとします。BのREITの価値が600億円だったのに500億円で買収できた場合、この過程で生じた100億円は本来なら負ののれんとなります。REITは得た収益を原則的にすべて配当として支払わなければならない構造ですが、配当せずに留保しておいたこの100億円という財源は、将来的に配当の支払いが困難になるような危機的な状況で活用できるのです。結果的に、REITに対して大きな安定性をもたらしていると言えます。
3. J-REIT投資を始める方法とは?
一つの方法は、個別の銘柄(REIT)に投資することです。REITは証券市場で取引されるため、米国株式に投資するのと同じように、日本の株式市場に直接投資することになります。資金の通貨も日本の市場なので、当然円(JPY)になります。安定性を考慮するなら、市場を代表するような主要な個別銘柄を投資対象として検討すべきでしょう。もし海外株式投資に慣れていない方であれば、公募の投資信託ファンドを選択するのも一つの手です。サムスン・ジャパン・プロパティファンド、サムスン・J-REITファンド、ハンファ・ジャパンREITファンドなどが韓国における代表的な例です。
しかし個人的には、現在円の相場が歴史的な安値圏にあるため、将来の為替差益を見据えた上で個別銘柄投資を検討されることをお勧めします。代表的な銘柄を紹介すると、以下のリストの通りです。これらの銘柄はすべて東証REIT指数(TSE REIT Index)の構成銘柄です。以下の資料は http://www.japan-reit.com から引用しました。日本語のサイトですが、重要なのは先頭の4桁の数字(ティッカーコード/銘柄コード)であり、このコードを使ってinvesting.comなどで主要な情報を英語で確認することができます。該当するティッカーコードで重要な情報をチェックし、海外株式を売買するのと同じ方法でJ-REITに投資することが可能です。

4. J-REIT投資の予想収益と資産市場に広がる温もり
2023年当時、4%台を上回っていたREITの平均配当利回りは、東京都心のコア不動産資産の価値が急騰したことで、最近ではやや圧縮される傾向を見せております。これは裏を返せば、裏付けとなる「原資産(不動産)の価格上昇(キャピタルゲイン)」が力強く起きている証左に他なりません。
特に2026年現在、日本は単なる不動産市場にとどまらず、日経平均株価をはじめとする資産市場全体に確かな「温もり(ポジティブなモメンタム)」が循環しております。「失われた30年」というレッテルを完全に振り払い、オフィス賃料の上昇と内需回復という好循環サイクルに突入した今、私たちは商業用REITからの安定的な配当はもちろんのこと、目覚ましい値上がり益(キャピタルゲイン)をも同時に狙える完璧なタイミングに立っていると確信しております。
ニッセイ基礎研究所の調査によると、2021年8月末を基準とした過去20年間のREITの収益率は416%(年率で約8.6%)と、かなり優秀な成績を収めています。同期間、TOPIXに代表される日本株式市場の上昇率は166%にとどまりました。これは、REITが持つ潜在力を決して無視できないことを証明するデータです。過去5年を基準に見ると43%となります。TOPIXよりは低いものの、安定した配当の強みを考慮すれば、その魅力が決して見劣りするわけではありません。
J-REITに投資する方は、3〜4%程度の安定的な配当に加えて、将来的な為替差益の可能性や、さらなる時価上昇を通じたキャピタルゲインなどの要素を投資判断の基準にすることができます。どのような投資であれ、確定的な収益を保証することは不可能です。しかしながら、「安定性」という側面において、J-REITは確固たるメリットと優位性を持った海外投資であると考えます。

5. J-REIT上位3銘柄を見てみると
2023年9月末時点で、J-REIT全体の時価総額は15兆7千億円を超えています。円安を考慮しても、韓国ウォンで約140兆ウォンを超える規模です。時価総額ベースで上位3つのREITを見てみると、以下のようになります。括弧内のティッカーコード(銘柄コード)を通して詳細な情報が照会可能です。以下にinvesting.comから引用した簡単なチャートと一般的な情報をまとめましたので、参考にしてください。
- 日本ビルファンド投資法人 (8951): 時価総額が約1兆円を超える規模の銘柄です。配当利回りは3.87%です。
- ジャパンリアルエステイト投資法人 (8952): 時価総額が約8,200億円を超える銘柄です。配当利回りは4.00%です。
- 野村不動産マスターファンド投資法人 (3462): 時価総額が約7,880億円を超える銘柄です。配当利回りは4.01%です。
- その他の銘柄で相対的に時価総額は低いですが(低いとはいえ約6,700億円、ウォンにして6兆ウォン以上です)、配当利回りが約4.7%と優秀な「日本リテールファンド投資法人 (8953)」も目を引きます。

結論
「2020年にグローバルREITが配当金を支払えなかった際、J-REITはむしろ前年比で配当総額を増やしました。日本の上場企業の株主優待プログラムは非常に優れています。このような優待プログラム目当てに株式を購入しようとする日本人もかなり多いほどです。J-REITは、回復基調にある日本の不動産市場のための、安定的で優れた代替投資の手段となり得るでしょう。」本日紹介したJ-REITの商品は、日本都心の商業ビルが主要な投資資産です。従って、該当するREITを購入するということは、日本の東京都心の商業用ビルに投資することと同義です。ソウルとはまた違う趣を持つ東京中心地の商業施設の今後の展望をポジティブに見るのであれば、J-REIT投資は非常に良い選択肢になるでしょう。